オンコール時のストレス、システムの突然の中断、リスクの高さは、エンジニアの仕事の中でも最も困難とされるものの 1 つです。新興企業から大企業に至るまで、多くの組織がいまだにオンコール時の対応に苦慮しており、その結果として解決に要する時間が長くなったり、従業員の定着率が低下しています。常にコンテキストを切り替え、複数のツールを管理し、時間との戦いの中で問題を解決しなければならないため、オンコール対応はフラストレーション、燃え尽き、業務の非効率化の原因となります。
このような状況に対応するためには、技術スタックを観察して問題を迅速に検出し、適切なタイミングで適切な担当者に連絡ができる一元化されたツールを使用することが重要です。Datadog On-Call の一般提供を開始した理由はここにあります。Datadog On-Call は観測可能なコンテキストでオンコール時のエクスペリエンスを底上げします。有用なデータが集約されたページ、サービスやチーム編成の詳細、動的なスケジューリングや通知などの機能が搭載されており、詳細な分析をもとにすばやく、目的に沿った調整が可能となるため、オンコール担当者はこれらを活用してスムーズに業務を進めることができます。また、オンコールとインシデント管理を組み合わせた Datadog Incident Response をお使いいただくことで、チームは 1 つのプラットフォーム上でインシデントの監視からページ作成、対応まですべてを行うことができます。これにより業務効率が向上し、ストレスが軽減されるだけでなく、チームがより迅速かつ効果的にインシデントに対応できるようになり、最終的にシステムの信頼性とパフォーマンスの維持につながります。
この記事では、Datadog On-Call がオンコール対応チームの業務をどのようにサポートできるかをご紹介します。
- モニタリングとページングを 1 つのプラットフォームに統合
- チームとサービスのオーナーシップを明確にして、知識のサイロ化を解消
- 直感的なスケジューリングとエスカレーションポリシーで、タイムリーな対応を実現
- 詳細な分析により、ページから実用的なインサイトを取得
モニタリングとページングを 1 つのプラットフォームに統合
オンコールシフト中の大きなフラストレーションの 1 つは、必要な情報をすべて収集するために複数のツールやプラットフォームを使いこなす必要があることです。たとえば、Datadog とページングシステムを切り替えながら作業をしていると、貴重な時間を浪費するだけでなく、重要な詳細を見逃すリスクも高まります。
Datadog On-Call ではモニタリングとページングがシームレスに統合されているため、同じプラットフォームから直接リアルタイムの通知を受け取り、そこで問題を分析・修復して共同作業を行うことができます。このワークフローのおかげでコンテキストの切り替えによる非効率性が解消され、チームはインシデントを迅速に検出・対応することができます。Datadog On-Call は、必要なすべてのツールを一箇所に集約することで生産性を向上させ、複数のシステムを管理するストレスを軽減。インシデント対応に要する総合的な時間を改善します。
たとえば、あなたが Datadog を使用しているオンコールのバックエンドエンジニアで、朝の 3 時にページを受信したとします。Datadog On-Call では、アラートがトリガーされると、プッシュ通知で Datadog モバイルアプリにアクセスするようにページが表示されます。そこから、関連する可観測性データとともにアラートの影響を確認し、携帯電話から効果的にアラートのトリアージを行うことができます。影響が深刻な場合は、Incident Response によってモバイルアプリからインシデントを宣言し、ワークフローの自動化をトリガーして、潜在的な解決策を迅速に実行することができます。ページ作成からインシデントの解決まで、このプロセス全体を外出中でも 1 つのプラットフォームから行うことができます。
明確なサービスとチームオーナーシップでサイロ化を解消
ページングツールとモニタリングツールが分かれていると、組織のサービス構成が冗長になってしまいます。このような断片化は、サービスの所有権と責任に関する混乱を招き、特定の問題に対して誰にページングすべきかを判断するのも難しくなってしまいます。チームの所有権が明確でないため、エンジニアが適切な連絡先を特定するために奔走しなければならず、遅延やインシデントの長期化につながります。
Datadog On-Call は、サービスやチームの所有権を明確に示すチーム中心の設計で、このような課題に対応します。Datadog On-Call を使用すると、チームをあらゆるサービスに関連付けることができるため、冗長な構成を削減し、サービスが適切な所有者にマッピングされていることを確認できます。さらに、オンコールエンジニアは、ページが表示された後、Datadog サービスカタログで問題の上流と下流への影響を即座に確認し、適切な所有者に詳細を知らせることができます。
直感的なスケジューリングとエスカレーションポリシーで、タイムリーな対応を実現
チームに過度の負担をかけることなくオンコール業務を管理するためには、効果的なスケジューリングとエスカレーションポリシーが不可欠です。従来のスケジュール管理方法は煩雑でオンコールシフトが偏りすぎる傾向にあり、燃え尽き症候群のリスクが高まります。
Datadog On-Call は、直感的なスケジューリングツールでこのプロセスを簡素化し、オンコールのローテーション作成・管理を容易にします。オンコールページにはドラッグアンドドロップやライブスケジュールのプレビューなどの機能が搭載されており、エンジニアのQOL (生活の質) の向上をサポートし、職務の公平な配分、疲労の防止、バランスの取れた仕事量を維持するスケジュールを設定することができます。
Datadog On-Call はスケジューリング機能もさることながら、堅牢なエスカレーションポリシーでページの迅速な対処をサポートします。オンコールのプライマリエンジニアが不在であったり、ページに反応しない場合、次に対応可能なチームメンバーに自動的に通知されます。Datadog On-Call はこのような直感的なスケジューリングとエスカレーション機能により、インシデント管理プロセスにおける高い応答性と信頼性の維持に役立ちます。
詳細な分析により、ページから実用的なインサイトを取得
チームが将来のインシデントの根本原因を理解し、改善の機会を特定するためには、過去のページをレビューすることが極めて重要です。「何がアラートの引き金となったのか?」「対応はどの程度効果的だったか?」「検知や認識に遅れはなかったか?」「今後、同様のインシデントを防止するために何ができるか?」など、核心的な質問は多々ありますが、こうしたレビューを行っておくことで質問の答えが見つかりやすくなります。徹底したページレビューの実施により、チームはインシデント対応プロセスを分析し、ワークフローを強化するためのデータ主導の意思決定を行うことができます。
Datadog On-Call は、ページレビューをより洞察的で生産的にする詳細な分析機能を備えています。ここから受信したページ数、アラート対応に要した時間、インシデントの継続時間などのメトリクスに簡単にアクセスできます。これらのメトリクスにより、チームは非効率や改善すべき領域をピンポイントで特定することができます。たとえば、繰り返し発生する問題が特定された場合、監視のしきい値を調整したり、ランブックを更新したりして、将来的に迅速な解決を図ることが可能となります。
オンコール時のエクスペリエンスを今すぐ向上
Datadog On-Call は、モニタリング、ページング、インシデント解決を 1 つのプラットフォームに一元化します。オンコールエンジニアは On-Call を活用し、どのチームメンバーが問題解決に最も積極的で、どのサービスが運用負荷を最も高めているかを把握することができます。これによりオンコールの負担が軽減され、チームプロセスが継続的に改善されるため、作業の効率・効果もさらに高まります。
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